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グリーンビルディング一問一答(第1回)  2009年12月7日掲載

鳩山由紀夫首相が掲げた「温室効果ガスを2020年までに90年比で25%削減」の目標に促され、 建物のあり方が見直されようとしている。
近い将来、築年数、規模、利便性、耐震性などに加えて、環境性能が重要な評価軸として位置づけられることになりそうだ。
「環境配慮型建物=グリーンビルディング」の動向を、リスクマネジメントサービスを提供する イー・アール・エスのグリーンビル研究チームが解説する。
連載第1回は「グリーンビルディングとは何か」。(ケンプラッツ編集部)

Q1最近、「グリーンビルディング」という言葉を、よく聞くようになりました。グリーンビルディングとは何のことですか。

グリーンビルディング (Green Building)とは、“緑色の建物”のことではありません。
日本語では、「環境配慮型建物」「環境配慮型不動産」「環境に優しい建物」などと訳されています。
ビルディングというとコンクリート造の高層建築物を思い浮かべるかもしれませんが、 基本的には木造の住宅も含めた建物全般のことを意味します。

昨今の地球温暖化現象は、化石燃料の燃焼や森林の違法伐採、 資源の無駄遣いといった人類の活動に起因する可能性が高いことが分かっています。 そこで、地球温暖化を食い止めるために、様々な対策が官民問わず世界的に行われています。
京都議定書は、その総元締めみたいなものです。グリーンビルディングは、 狭義には地球温暖化対策の建物版と考えることができます。

日本で環境に配慮した建物の呼び方が一つでないように、海外でもグリーンビルディング以外の呼び方があります。
「サステナブルビルディング(Sustainable Building)」「ハイパフォーマンスビルディング(High Performance Building)」 「グリーンアーキテクチャー (Green Architecture)」「ナチュラルビルディング(Natural Building)」・・・。
現状では「グリーンビルディング」「サステナブルビルディング」を用いることが多いようです。 グリーンビルディングは米国で、サステナブルビルディングは英国で、それぞれよく使われています。

統一された呼び方がないのと同様に、世界共通の定義はありません。
日本でも「環境配慮型建物」の定義について議論されているところです。
明確な定義を掲げている機関は、世界的にも少ないのです。その数少ない定義を紹介します。

米国環境保護局
「グリーンビルディングとは、建設場所の選定、設計、施工、運用、メンテナンス、改修、 解体といった建物のライフサイクルを通して生じる環境的な責任および資源の効率性を考慮し、建物を建設して運用すること」

インドグリーンビルディング協会
「グリーンビルディングとは、一般的な建物と比べて、エネルギー、水、天然資源の使用量が少なく、廃棄物の発生量も少ない、 そこに住む人々にとって、より健康的な建物である」

英国王立勅許鑑定士協会
「サステナブルビルディングは、天然資源の使用を最小限に抑え、生物多様性を含む環境への影響を最小化すると同時に、 その所有者・利用者および広く市民にとっての効用を最大化するべきである。 また、「社会的公平性」と「環境への影響」の双方に対処するべきである」

こうして見ると、天然資源の使用量が少ないことや省エネルギーであることと同時に、 建物利用者の健康や一般市民への効用といった様々な要素を含んでいることが分かります。

日本をはじめとする世界の国々には、建物の環境性能を独自の基準で評価し、 基準を満たした建物に認証を与える評価システムがあります。
一定の手順を踏んで第三者機関から認証を与えられ、晴れて“グリーンビルディング”というお墨付きをもらうわけです。

認証を得なくても、高い環境性能を有する建物はたくさんあります。
しかし近年、「環境」は投資家にとっても重要なキーワードの一つとなりました。
投資対象としての建物の環境性能は、客観的に評価されることが望ましいのです。


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