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グリーンビルディング一問一答(第6回)  2010年2月22日掲載

「環境配慮型建物=グリーンビルディング」の動向を伝える連載の第6回は「グリーンビルディング評価の課題」。 建物が環境に与える影響を低減するためには、新築建物だけでなく、既存建物の環境性能を高めることが不可欠だ。 しかし、既存建物の環境性能評価はなかなか進まない。(ケンプラッツ編集部)

Q6グリーンビルディング評価には、どのような課題がありますか。

新築建物だけではなく、既存建物をもグリーンビルディング化することは、 日本のCASBEE (キャスビー:Comprehensive Assessment System for Built Environment)、 イギリスのBREEAM (ブリーム:BRE Environmental Assessment Method)、 アメリカのLEED (リード:Leadership in Energy and Environmental Design)に共通の課題です。

日本の建物のうち、2000年以降に建てられたものは約15%です(2006年1月時点、述床面積比率)。
欧州の場合、既存建物が新築建物に置き換わる率は年1〜1.5%と言われていますので、 新築建物だけが頑張って二酸化炭素排出量などの環境負荷を減らしても、地球温暖化対策への貢献度は知れています。
建物が環境に与える影響を低減するためには、既存建物の環境性能を高めることが不可欠です。 また、エネルギー消費量や水使用量を減らして運営費用を下げたいのは、既存建物とて同じです。

ところが、CASBEE認証を取得した既存建物は3件しかありません(2010年2月12日時点)。 CASBEEには、「企画」、「新築」、「既存」、「改修」と、建物のライフサイクルに対応した 環境性能評価ツールがあるにもかかわらずです。
さまざまな理由が考えられますが、大きな要因として“認証取得のインセンティブの弱さ”が考えられます。

既存建物で認証を取ろうという気持ちをそぐ要因として、まず、新築建物に比べて、 既存建物の認証取得にかかる手間と費用が大きくなることがあります。
竣工してかなりの時間を経た既存建物は、建築図面や設備機器の書類など、基本的な資料をそろえるだけで一苦労です。
これに加え、電気や水道使用量のデータ、清掃記録など、実績に基づいた建物管理に関する書類まで要求され、 さらに労力が必要です。
誰もが評価結果に納得する客観的な根拠資料を整えるための手間が、新築建物に比べて膨大になります。

次に考えられる要因は、既存建物では一般に低い格付けしか取得できないことです。 CASBEEの各項目は1〜5点(5点が最高点)で評価され、 3点が評価時点の一般的な技術・社会水準に相当するレベルと設定されています。
1990年竣工の建物を現在の基準で評価したとすると、どうしても低い点しかとれません。
また、BEE値(建築物の環境効率値)が1.0より低い場合は標準以下の建物と解釈でき、わざわざ時間とお金をかけて、 “この建物の環境性能は標準以下です”というお墨付きをもらうことに抵抗を感じる人もいるでしょう。

こうしてみると、既存建物の認証取得は不利に思えます。 しかし、グリーンビルディングに取り組む意義の本質を考えれば決してそうではありません。
CASBEEのような客観的評価ツールを用いて、建物の環境性能に関する現状を把握し、 長期修繕計画や日々の運営体制の改善に役立てることこそ意味があります。
結果として、運営費用が削減でき収益が増えるという数値化できる効果も表れ、 投資家やテナントにとって魅力的な建物となるでしょう。

このようなメリットが広く認識されるためには、 不動産・建築市場関係者のグリーンビルディング評価への正しい理解が不可欠です。
CASBEEの格付けだけで環境への取り組みを判断するのではなく、建物の環境性能の現状を客観的に把握し、 改善する取り組みそのものを評価する姿勢が必要です。
グリーンビルディング評価ツールが、技術的なレベルは保ちつつ、 市場関係者により分かりやすく使いやすい形に進化してゆくことも期待されます。


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